二要因レジリエンス・スケールBRSを活用して

  例えば児童期逆境体験ACEなどひどいストレスを伴うとんでもない目に遭った時に、そのストレスに打ちのめされてしまう人がいます。一方で、ストレスは感じながらもなんとかに乗り切っていく人もいます。その違いを説明するもののひとつとして、回復力とも訳されるレジリエンスresilienceがあります。その定義は研究者によって異なりますが、ここではSAMHSA's TICのものを引用します。

海辺
この語は、個人、家族、地域社会、福祉・医療サービス提供者として立ち直り、逆境を乗り越える能力を指す。頑健さという個人の特性以上であって、レジリエンスには困難や逆境、またはそのどちらかの出来事を切り抜けることのできる利用可能な資質の活用プロセスを含まれる。このTIPでは「レジリエンス」という語を適用し、人生全般にわたる個人にとってのプロセスである。(Trauma-Informed Care in Behavioral Health Services TIP 57,  p. xⅷ)
  レジリエンスは個人に備わっているものというよらえ方が多いのですが、ここでは個人だけでなく、家族や地域社会にも備わっている能力、ここでは資質resourceとしていますが、この点が注目されます。自然災害を考えれば分かりますが、個人にトンビも家族にも地域社会に対しても過大な影響をもたらし、個人、家族、地域社会がそれぞれがつながりながら乗り越えていきます。

   個人に着目してレジリエンスのを構成する要因を探るスケールがいくつかあります。その一つが「二次元レジリエンス要因尺度(BRS)」(平野真理, 2010)です。
  遺伝的な資質という特性の強い因子である「資質的レジリエンス要因」と後天的に獲得された特性である「獲得的レジリエンス要因」の二次元から構成されます。

  「資質的レジリエンス要因」には社交性、楽観性、自己統制力の各要因からなりますが、自己統制力には不安など感情をコントロールする力と自己意思を実行をコントロールする力の二つからなります。
   「獲得的レジリエンス要因」には、他者理解・自己理解、問題解決指向ガあります。他者理解・自己理解は、双方が関連し合いながら発達すると考えられます。
  先行研究をもとに統計的に解析された結果、7つの要因が取り出されました。
  各要因について3問ずつ質問があり、合計21問用意されています。例えば「社交性」についての一つは、

1.自分のほうから人と親しくなるのが得意だ。

こうしたの質問について、①まったくあてはまらない から⑤よくあてはまる までの5件法で回答し点数化されます。かといって、点数でレジリエンスがあるなしを決めるものではありません。夏の終わり

 いきなりレジリエンスのスケールですと言ってもほとんどの人はご存じないのでその定義を伝えたうえで、「自分の良いところ探し」みたいなもので長所を探します、と説明します。雑に言えば自分のウリ、福祉的に言えばストレングスに気づくことです。

 レジリエンスはストレングスと同じ意味ではありませんが、非常に近い関係にあります。その逆が、多分脆弱性vulnebitity。 強いストレスを経験した人にとって、レジリエンスやストレングスがそこからの離脱や回復surviveする起点になるのではないか、と考えています。

平野真理 (2010). レジリエンスの資質的要因・獲得的要因の分類の試み二次元レジリエンス要因尺度(BRS)の作成  パーソナリティ研. 19, 94–106.



さて。
鳥が飛んでいるような写真は、実はトンビかタカをイメージした凧で、夜久野高原の葡萄畑上空を旋回?して警戒にあたってます。                 (ホンダタカシ)

2017/08/18 20:05 | 未分類trackback(0)  | top

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