チーム・アプローチ

 チーム・アプローチの研修の講師として招かれることが多いので、チーム・アプローチとは何かについて考えてみたいと思います。

 援護を要する高齢者の生活を地域で支援するためには、新しいサービスの開発と発展に向けた幅広い社会行動が期待されています。本人だけでなくその家族もが、地域で安心して暮らしていけるまちづくりを目指して、保健・医療・福祉・教育・司法などの専門職や民生委員・地域住民、牧師や僧侶などとの協働が求められています。つまり、さまざまなサービスをうまく活用するために、それぞれの領域における専門職や近隣住民とのパートナーシップ関係が不可欠なのです。

 生活の課題が深刻であればあるほど、特定の領域だけで問題解決することは不可能であり、連携や協働は重要な要素となります。各専門職の業務を道具として、本人の何を援助するのかという援助の目標を共有されることがまず前提の条件となります。その意味では、援助の内容が共通の認識と確認のなかで提供されなければなりません。よくありがちなのが、単なる役割分担や責任の押しつけ合いです。「自分たちの専門性が一番優れている」という強い慢心や「自分たちの責任ではない」という責任回避は、結局は当事者本人にとっては何の意味もありません。

チーム

 本人にとって最善のサービスを提供するためには、自分たちの老後のことを考えながら、さらに自分たち以外にも同じような困難を抱えて生活している人が存在していることに気づき、地域での支え合いが必要であることに気づいていかなければなりません。地域での生活のしづらさをどのように地域で支え合っていくのかという広く大きな視点から、チーム・アプローチに取り組まなければならないのです。

 ところが現実は、自分たちの狭い専門性を強調するばかりで、他の専門性を受け入れることができず、狭い視野に止まっている人達が少なからず存在します。いったい、誰のためのサービスなのか?何のための支援なのか?を深く問いかけ、周囲にささえられながら生きていることの実感から、チーム・アプローチの必要性を訴えかけていきたいと思います。

山下裕史

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2009/12/08 22:34 | 未分類comment(0)trackback(0)  | top

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