学ぶ現場の人たち

 夕方の6時以降というのは、普通なら仕事を終え夕食をとり風呂に入り、くたくたになった心身の疲れを癒しているころである。酒好きの人であれば一杯やっている時間帯である。受講者にとってももちろん講師にとってもこの非常につらい時間帯ほぼ毎日、6時から9時までの3時間、社会福祉の講習会が開かれている。

 受講者は社会福祉現場で働いている20代から60代の男女である。特別養護老人ホームで介護や相談に従事している人もいれば、障害者施設の地域支援ワーカー、生活保護の就労支援職員、施設の事務職員などさまざまである。また、その立場も施設長をしている人から新規採用職員であったり、保育士やケアマネジャー等の国家資格を持っている人たちもいる。皆さん職場の理解もあって受講されているが、出勤する前に夕食の準備をして、帰宅後には明朝の朝ごはんの準備をするなど、仕事と家事もこなして受講されているすごい人もおられる。

 仕事が終わった後に講習会を受講するとなると、1日の疲れでついこっくりと居眠りをしてしまいがちである。特に年齢がそこそこいくとずっと座って話を聞いているのがつらくなる。しかしなんともすごいと思うのは、この夕方からの3時間にわたる講習会の受講者は誰ひとりとして居眠りをする人がいないということである。今年に限ったこととではなく例年そうである。たまにうとうとする人がいて、調子がよくないのですかと尋ねると、夜勤明けですみませんと頭をさげられる。

 特別養護老人ホームの生活指導員には社会福祉主事の資格が必要なのでという人や、子育て支援のためには社会福祉の知識が必要なのでという保育士も、事務をしているが社会福祉のことを知っておかなければならないからなどと受講動機は多様であるが、そのモチベーションは非常に高いものがある。社会福祉の現場はこうした人たちの頑張りによっても支えられているのである。このような人たちが働いている社会福祉現場に本学の学生たちが実習でお世話になり、その学生たちがまた社会福祉の現場を支えてくれるようになる。感謝多々。

 この講習会は、社会福祉法に基づき大阪府社会福祉協議会が大阪府からの委託により実施している「社会福祉主事資格認定講習会」で、毎年6月から翌年の1月まで、約半年間にわたって開催されている。社会福祉概論、公的扶助論、介護概論、老人福祉論、社会福祉援助技術演習等、20科目にわたって受講する。平成22年度は40人が受講している。

 受講者にはこれから暑い夏がやってくる。健闘を祈る。
                                             明石隆行

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2010/06/21 00:30 | 未分類comment(0)trackback(0)  | top

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