Boston Senior Home Care

 Senior Home Careとは、ケースマネジメントの事務所です。わが国では居宅介護支援事業所にあたります。給食サービスやホームケア、または住居などをを提供します。ケースマネジメント事務所では、まずインテークワーカーがインテークしたあとに、ソーシャルワーカーの資格を持つケースマネジャーがアセスメントに行く、あるいは、看護師の資格を持つケースマネジャーがアセスメントに行くことで、各専門職の役割が明確になっています。この事務所は、州の補助金で運営されており、利用者による自己負担は一切ありません。9つのエリアをカバーしていて、60歳以上で、2,400人のサービスのお世話をしています。 所得が多い人は、自分で費用を払ってもらうケースもあります。年間所得が210万円、夫婦で310万円以内であれば、利用者の自己負担はありません。一定の所得以上の場合で、サービスを利用した場合のみ自己負担を支払うことになります。平均、約7ドルから105ドルの支払いです。つまり、低所得者に対してもサービス提供していますが、お金のある人には自己負担のかかる仕組みになっています。

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 インテークは、申請から3日以内に行くことが決まっています。自分で買い物に行けるかどうか、自分で食事をつくることができるかどうかなど、IADL評価において6つの障害がある場合はサービス提供の対象者になります。本人からサービスの希望があった場合、インテークワーカーからケースマネジャーに連絡を取り、予約をとって会いに行きます。過去の既往歴などについて調査し、他のサービス機関が援助していないかどうかを確認します。ADLやIADLの評価だけでなく、居住環境にも配慮を行います。利用者側とサービス提供者側が互いに納得しなければ、サービスは開始されません。コミュニティで発生しているニーズに対して評価を行い、次の段階でプランを渡すことになります。サービスは補助金なので、本人の思っているサービスが無い場合、家族に援助してもらう場合があります。

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90人~100人のケアプランを作成しているため、家庭で自立生活している場合などは、1年間に数回のみ訪問確認するだけです(わが国では、最低でも1ヶ月に1回の訪問が決まっています)。ヘルスケアの場合は、1年間に4回程度の面接を行う事になっています。もし、家族から連絡があった場合には、それ以上に利用者に会う場合もあります。入院していて、退院が決まった場合には、本人の退院計画を立てることになります。ケースマネジャーは有効にプランニングされているのかどうか、継続してモニタリングしていきます。高齢者は衰弱しやすいので、綿密なサービス提供をしていくことになります。たとえば、あたたかい食事サービスやホームケアの提供をおこないます。重度障害の場合には、毎日のケアサービスを提供しています。高齢者のために何かをしたい事業者は、州が入札して、指定を受けたあとにサービスを提供することができます。また、プロテクトサービス(保護サービス)も行っています。高齢者などが虐待を受けていた場合には、行政に通告する義務があります。約30人のケースマネジャーが雇われていますが、その内の半数は2カ国語を話します。なぜなら、人種を尊重して、その文化にあったサービスを提供することができるのです。

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 高齢者本人からの連絡が基本ですが、ときには、ビルの管理者から連絡のある場合や家族から連絡が入る場合があります。本人が食事を作れない場合、食事サービスの提供をしながら、その間にさまざまなサービスの工夫を行うことになります。医師だけでなく栄養士などにも相談しますし、コンサルタントとして家庭に入り込むこともあります。この場合には、ナース(看護師)マネジャーがケアマネジメントに関係します。
 ケースマネジャーのバックグラウンドは、ソーシャルワーク(社会福祉)の修士課程(MSW)をとってもらうことになっています。ソーシャルプランニングやカウンセリングを学ぶことが基本です。給料は、ヒューマンサービスの給料ですから、年収310万円くらいで、高額な給料ではありません。それ以上に、ソーシャルワーカーは社会に対する使命感を持っています。

 わが国の介護保険制度下では、利用者が食事づくりに困っている場合、ホームヘルパー(訪問介護)が利用者の自宅で食事を作るのが基本になっています。しかし、アメリカでは食事を作るという考え方はコストがかかるので、食事サービス(配食サービス)が効率的であるという考え方です(わが国では、配食サービスは介護保険外のサービスです)。食事内容は、サンドウィッチやハンバーガー、ジュースなどがメニューです。ホームヘルパーが介入できるのは、利用者本人が何らかの訓練をすれば、自分で自立できる場合だけヘルパーが作ります。

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 ケースマネジャー個人に対する苦情についてですが、日本のようにケースマネジャーを変えることは例がありません。もし、性格が合わない場合は変わるケースはあります。むしろ、ケースマネジャーとして訪問したときに、コミュニケーションを密にすることが大事であるという考え方です。問題があった場合には、サービスのモニタリング時にクライエントに寄り添うことが大切であるという考え方です。認知症高齢者から「ホームヘルパーが、お金を盗んだ」と訴えるケースがありますが、スーパーバイザーがそれに対応します。苦情を解決するためには、専門的に解決するようなサポーティブエイド(スーパーバイザー)のような専門知識を持った人の介入を行っていますので、わが国のような消費者契約、法的契約のような福祉「契約」ではなく、ソーシャルワークにおける直接的援助契約と地域福祉の条件整備という間接的援助契約の一体的アプローチによる「契約」なので、同じ契約制度でも、日本とアメリカでは「契約」の意味内容が異なっています。

(山下裕史)

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2010/07/01 12:26 | 未分類comment(0)trackback(0)  | top

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