家栽の人

家裁014 また本、こんどはマンガです。 毛利甚八(原作)魚戸おさむ(作画)『家栽の人』 小学館文庫(2003年)です。小学館ビッグコミックでの連載はそれよりかなり前です。
 この夏からある保護観察所へ行くようになり、近くにある裁判所を通った時にこの本を思い出し、ブック○○○で新刊古本まじえて全10巻を買いました。

 家庭裁判所、略して家裁であつかわれる事件、を題材にしたものです。家庭裁判所なので少年部の少年非行が多いのですが、それだけでなく家事部の離婚の調停や相続もテーマに取り上げられています。

 主人公の桑田裁判官は傷害事件を起こした暴走族を保護処分にして批判を受けます。家裁から検察官送致、いわゆる逆送とよばれるものですが、大人と同じ刑事裁判で裁くこともできたからです。
 保護処分とは、少年院送致、児童自立支援施設・児童養護施設送致、保護観察で、少年の健全育成を目的とした教育、保護です。刑罰ではありません。だから非難されましたが、桑田裁判官は「町が育てなければ、誰が少年達を育てるんですか?」と反論します。少年に対して厳罰をあたえるべきか、更生を目的に保護・教育すべきかというテーマにつながります。

 これは、”CASE8:ホオノキ”と題された部分です。ご覧のように「家裁の人」ではなく栽培の「家栽の人」です。樹木や草花の名前がつけられ、話のなかにも植物のうんちくが随所に語られます。

 神戸家裁を退官された井垣元裁判官を中心に原作者の毛利甚八さんが編集長となり、少年非行をテーマとしたメールマガジン「月間少年問題」が配信されています。 http://www.rikkyo.ne.jp/univ/araki/jvnet-hp/

 秋学期に開講する「更生保護」の参考図書として『家栽の人』は貸し出しします。 ただしポイントはつきません。  本多隆司


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2010/08/20 11:45 | 未分類comment(0)trackback(0)  | top

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