将来の反社会的行動に関与するリスク

 現在、研究仲間と取EARL-20B_1.jpgり組んでいる課題のひとつに翻訳作業があります。かってこの欄や授業でご紹介したことがあります。

 Augimeri, L.K., Koegl, C. J., Webster, C. D., & Levene, K. S.(2001). Early Assessment Risk List for Boys: EARL-20B Version 2. Child Development Institute Toronto, Ontario, CANADA
  (少年用早期リスクアセスメント・リスト EARL-20B Version 2

 これは、
 ”将来の反社会的行動に関与するリスクを検討するもので、12歳以下の少年を対象とした早期のアセスメントのためのリスクのリスト”
で、経験ある専門家を対象としたものです。リスク項目は、家族が6項目、子どもが12項目、治療応答性が2項目、あわせて20のリスク項目です。
 家族の項目は、経済状態や養育者に関連すること、さらに家族の反社会的価値観などから構成されています。治療応答性とは耳慣れませんが、反社会的行動への心理治療や指導への参加のモチベーション評価です。 EARL-20B_2.jpg

子ども項目は以下のように多彩です。
  C1 発達上の問題 
  C2 行動問題の開始
  C3 虐待/ネグレクト/トラウマ
  C4 多動/衝動性/注意障害 (HIA)
  C5 好感度
  C6 仲間との社会的交流
  C7 学業での成果
  C8 地域の状況
  C9 警察等との接触   
  C10 反社会的態度
  C11 反社会的行動
  C12 コーピング能力

 このなかに「好感度」Likeabilityという見慣れない項目があります。”好ましさ”とか”好かれ具合”という意味ですが、これまでアセスメントすべき点に入れた記憶はありません。大変ユニークです。
 ”どの程度少年が受けいれられるか、好かれるか、または他者にとって気質的に魅力があるかということを評価する”
 好意的なサポートを他者から引きだせるのか、それとも逆に否定的な反応ばかりか。その結果、他者の反応を自己評価の基準としているのではないか。
 アセスメントする人によって異なる危険性はある(評定者間の信頼性は十分ではない)としていますが、親、教師、福祉関係者、警察など対象となった少年に関わる人の態度に影響する要因です。将来、法に抵触することを予測する因子としても高いものとされていますが、果たして日本ではどうなんだろう。
 少年、成人を問わず、加害行動に対する分析や治療が公開され蓄積されています、北米では。読むのはEA003.jpg大変ですが、こんなこと知らんかった感が押しよせてワクワクします。

 わくわくといえば、10月に『熱帯JAZZ団』のライヴに行きました。サービス精神てんこ盛りでゲストの綾戸智絵も相変わらずの大阪のオバハンぶりでした。ホーンの大きくて、クリアで、明るい音色には驚きました。うまい!自分の音との差にがっくりです、あたりまえか。アンコールは「セプテンバー」(アース・ウインド&フアイヤー)でしたが、これは1970年代の名曲ですね。 本多隆司 
 

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2010/11/12 12:11 | 未分類comment(0)trackback(0)  | top

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