広域連合の行方

「広域連合の行方」 

 前回のブログで紹介した我が家での「五山送り火」の鑑賞会で京都府の総務部長O氏、同志社大学理工学部情報処理専門の教授K氏、そして教育・ITコンサルタントH氏の方々から興味あるお話を聞かせていただいた。

 実は、京都府と府内25市町村(京都市を除く)は、府民税や市町村民税といった地方税の課税・徴収業務を共同で行うことを目的とする全国初の広域連合を設立し、徴収業務を来年の1月から、また2年後の2011年4月をめどに課税業務等もそれぞれ共同実施することを目指されている。

 そして何を隠そう(何も隠さない)この3人は京都府の副知事さんとともに、この事業の中核を担っていらっしゃる方々なのであった。
現在、府と府内市町村で約1100人の税務職員がいるが、広域連合の実現によって課税を含め全面的に共同化すれば、800人以下に削減し、徴税コストも23億円程度を削減できる見込み。また、市町村の税徴収率も2005年度の平均92%から、府の徴収率並の98%を目標とされている。

 このお話を聞きながら、私は10年前のことを思い出していた。当時、私は大阪府四條畷市の福祉事務所長であった。平成12年4月1日からの介護保険制度のスタートに向けて忙しい日を送っていた。
その時、突如として出てきたのが近隣市との広域連合設立の話であった。私は反対であった。その理由は、当時の市の人口は5万強であり、福祉施策を行うにはぎりぎり「市民の顔」が見える人口規模であるということと、市単独での実施をめざして関係職員や市内の関係団体の結束が強まっていたからである。

 しかしながら、市長をはじめ総務部門は市の財政がこの先、行き詰まるとの見通しをもっており、将来的な合併を視野に入れていた。
結果的には守口市、門真市との3市で「くすのき広域連合」を設立した。

 ただ、私は連合を組むなら地理的にも文化的にもお隣の大東市が最適であると考えていたが、大東市は結局、広域連合には参加しなかった。そこで、私は将来的な大東市の参画を期待し、広域連合の名称に3市の木である「くすのき」の名を強く主張した。

 余談ではあるが連合の名前を決める3市長が参加された会議で私が主張した名称の提案理由は「楠は3市の木であるとともに、楠の姿は大きく幹を広げ、いつでも大東市さんを連合に迎えますよという広い心の象徴です」というものであった。

 現在、道州制の話題がでている。ただ、人口5万5千人の四條畷1市から人口約36万人の3市での介護保険業務は「市民の顔が見えない」中での業務遂行であり、いろんな所で弊害がでている。介護保険は「福祉」ではなく「保険」であり、事務的に業務を遂行すればいいとの認識は福祉のマインドが必須である「介護」には間違いであると考える。「五山送り火」で伺った税務の広域連合はもっと規模が大きく私には想像がつきにくいものではあるが、お話を伺った3人は異口同音に「この事業が成功するか否かは業務に関わる人の育成にかかっている」とのことであった。そして、京都府の税制の広域連合も全国の介護保険広域連合もその行く先には合併、道州制があるのであろうか。

 小寺 鐵也

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2009/09/08 11:29 | 未分類comment(0)trackback(0)  | top

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