脆弱であること

 「リジリエンス」というものは、脅威や逆境にさらされながらも良好に適応する特性ですが、その逆ヒルガオ?1が「脆弱性」です。脆弱性は、傷つきやすさ・もろさ・害をこうむりやすい特性とされ、ネガテイブな転帰(結果)となりやすいことを指します。

 反社会的行動や非行などの分野では、リジリエンスや脆弱性はリスク因子やストレスとあわせて検討されることが多いようです。
 例えば、子どもにとって両親の不和はストレスになります。一時は落ち込むけれど、クラブ活動で好成績をあげたり活発な友人関係を維持する子どもがいます(リジリエンス)。一方で、両親のぎすぎすした関係の影響を受け、イライラや集中力低下の結果成績が低下したり(脆弱性)、問題行動のリスクが高まる子どももいます。
 
 そんなところへ祖父母や親戚のとりなしとか近所の人の仲介が入って、父母の緊張感が緩和されることがあります。おせっかいみたいですが、保護の因子と呼びます。その作用ヒルガオ?2の結果、子どもの問題行動のリスクが下がります。

 しかし、ストレスが強すぎると子どもは圧倒されてしまい、不適切で不健全な防衛メカニズムが動き出します。誰かと衝突した時、好きな音楽を聞いたり好物を食べたりして解消することが多いのですが、脆弱であれば一度あいつには目にもの見せないといかん、などと思って力を行使するかもしれません。

 リジリエンスも脆弱性も人間の行動をうまく説明するための概念です。
 でも、インターネットをみてみると、災害への対応力や地域社会の特性の記述にも使われます。IT関連では、システムの脆弱性として外部からの(悪意?による)操作や情報を引き出し、との意味もあります。

 リジリエンス、脆弱性、リスク因子などの相互作用についてはさまざまな仮説が提案され、研究途上にあります。できれば、個別的に事例として検討できればその理解は深まると思うのですが。  (本多隆司)




関連記事

2013/08/02 09:07 | 未分類comment(0)trackback(0)  | top

コメント

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する

 | BLOG TOP |