今風のほどよいつながり

 市町村が策定する地域福祉計画の会議を進行していると、知っているようで知らない話、エピソードが多く出てくる。次々に効率よく議題をこなしていかなくてはならないので発言内容がその委員個人の体験について発言されると、時間内に会議を終えなければと気があせることがよくある。でもよくよく聞いていると単に「個人的な体験」というのではなく奥深い内容であることが少なくない。
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                       さる2月8日(土)に降った雪で作った雪だるま(千葉県で)

 万が一の時に連絡先や持病、かかりつけ医などを書いた紙がいれてある「安心ボトル」がある一人暮らしをしている高齢者、Aさんのことである。その隣の家のBさんが委員として出席されていて話されたことである。Aさんから安心ボトルは置いてあるが「もし、雨戸が開いていないようなことがあったら何かあったと思って家の中に入ってください」と言われたという。しかし、本当に入っていいのだろうか、まずは警察か消防署に連絡すべきではないか。このような場合、どうすればいいのだろうか、という問いかけである。
 
 AさんとBさんとの関係は、万が一の時や何かあった時に頼みますよ、わかりましたよ、という関係が築かれていると考えられる。ちゃんと関係つながっているといえる。が、B委員には「Aさんから頼まれてはいるが、家の中にまで入っていっていいのか?」という少し遠慮やとまどいがある。そこまではできにくいという気持ちがあるのだろう。でもAさんとB委員とのこうした関係は「ほどよいつながり」であり、地域福祉の目指すべき姿ではないか。民生委員さんやソーシャルワーガーが見守りをしなくてもお隣どうしがお互いに支え合うことがあれば安心して暮らせるわけである。

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                         (公園のこぶしの白い芽もふくらんできた)

 私たちは人と人とのつながりがないのは困るが、かといって昔風につながりが強すぎるのも暮らしにくい。今風の「ほどよいつながり」がいるのではないか。「絆」に社会的関心が集まっているのは、実はお互いに「ほどよい今風のつながり」が求められているのではないかという気がする。

 B委員は、お隣のAさんへの対応に困られた個人的なことを話されたのだが、「ほどよいつながり」の存在について教えていただいたように思った。
 会議の進行に「あせり」は禁物であると今回も自省した。

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                          (梅林も赤く染まりだした)
(明石隆行)

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2014/02/11 16:35 | 未分類trackback(0)  | top

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