駅や通路はだれのものか

 阪神梅田駅で下車し、最も大きな東口へ向かうと頭上に黄色の案内表示があります阪神梅田駅。阪 急電車、地下鉄(御堂筋線・谷町線)、阪神百貨店が、少し小さなハングル標記、中国語表記(簡体字)とともに直進方向に示されます。

 小さな写真なので分かりにくいのですが、JRへの案内がありません。行きたい人はどうするんだろう梅田地下街1?写真を撮る位置の問題もありますが、広告が大きく数も多い。

 この駅から地下1階に上がると迷路のような梅田地下街へ出ます。この通路は、阪神、阪急、地下鉄(御堂筋線・谷町線・四つ橋線)・JRの7線に加えて、デパートが4つ、それにバス乗り場!をつなぎます。 写真は画像処理をしています。  

 すこし東へ行くと突然かなり詳しい案内梅田地下街2板が現れます。なぜ色が変わるのか?

 昨年新しくなったコンコースを抜けて阪急の方へ進むと、巨大な広告と小さな案内板が飛び込んできます。
  このあたりの案内板は阪急に関連するものばかりがのっています。ここはその昔、阪急電車のプラットフオームのあった場所で、多分阪急の土地だからでしょうか。

  大阪市の梅田のように交通機関が錯綜し、それにあわせて大勢の人が限られた時間帯に集中して行きかう場所は多くはないかも知れませんが、移動がスムーズであるこ
とが重要です。利用者にしてみれば、快適であることですね。
阪急
 赤瀬達三(2015)「駅をデザインする」ちくま新書
では、そのレベルを安全であること、楽であること、居心地がいいこと、満足度が高いことを あげていますが、そのために必要なことは「わかりやすさ」だと指摘しています。

 写真はスペインのバルセロナから電車で1時間ほどのところにあるジローナGironaという町の駅構内です。小さな町で、梅田とは比較にならないほど少ない人通りです。

  上に案内板があり、右は構内の地図、左は環境に配慮したという認証?です。阪急2
 写真では分かりにくいのですが、案内板にはスペイン語、カタロニア語?英語でInformationとあり、ピクトグラム(絵文字)には机?と上半身の人と全員の人が描かれています。右にはバスの絵と直進を示す⇧です。

 これなら、たとえ文字が分からなくても「案内所」と「バス停」にはたどりつけそうです。
駅をデザインする
 わかりやすいということは、多言語で示すことやピクトグラム(絵文字)を使用することだけではありません。必要な情報が容易に見つけることが出来ることも大切です。この本では、どのような内容(情報内容)をどのように(表現形式)どこに(空間配置)が案内(サイン)の計画=デザインの要素だとしています。
 ジローナ駅の写真でも分かるように、わかりやすさを実現するには、空間構成、つまり建築を含めた駅のトータルなデザインが必要だと、この本では主張されています。梅田の例では、残念なことに案内(サイン)に統一感がなく、広告が最初に目に飛び込んできます。
Girona.jpg
 電車やバスは公共交通機関であると誰もが思っています。ところが、駅や駅をつなぐ通路は公共とはいいながら、その意識は希薄であるような気がします。もしかしたら、この本でも指摘されているように、われわれの「公共」は顔の見える、あるいは顔がわかる範囲の人々で世間に近いものかもしれません。辞書にpublicは、「人々全部に関することconcerning the people as a whole」とあります。


 そこで、どのようにすればわかりやすい駅の案内(サイン)が作り出せるか、それをテーマとした授業が出来ないかと思案しています。    (ホンダタカシ)


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2015/03/27 09:53 | 未分類trackback(0)  | top

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