ACE質問紙を改良する

  児童期逆境体験ACEをスクリーニングする質問紙を作り試行していますが、より広い観点から検討された質問項目が提案されていたので、TIC TT作り直す作業をしています。

  児童期の逆境体験がその後の人生でどれほどの悪影響を体や心に与えているか調査したのは米国疾病管理予防センターCDCでした(以下、CDCと呼びます)。CDCは、身体的虐待、性的虐待など児童虐待5項目、問題飲酒など家族メンバーのなかへち美術館4問題や母親への暴力も目撃など家族機能不全5項目の合わせて10項目について、18歳前の子ども時代に経験したかどうか、さらに後の心と体の健康状態を
を調査しました。
 
  児童期逆境体験ACEをスクリーニングする質問紙は他にもあります。同じCDCの電話調査を目的とした行動リスク要因調査システムBFFSSやWHOによる児童期逆境体験ー国際版ACE-IQ等があります。

 新たな情報は以下の最新刊(のAppendix)から知りました。
Levenson, J. S., Willis. G. M., & Prescott, D. S. (2017). Trauma-Informed Care : Transfoming Treatment for People Who Have Sexually Abused. Safer Society Press.

    この質問紙の項目は、著者の頭文字をつなげてLWP版ACEと呼べば、これはオリジナルのCDC版の10項目に加えて、いくつかの研究成果を元に、いじめ、貧困、地域社会の暴力、差別(不公平・不利な扱い)、施設入所(家庭を離れての養育経験)、医療トラウマ/悲哀/喪失(家族の罹患・受傷)が加えられています。こうした8項目も児童期逆境体験に加えるべきだとの考えです。

 われわれの試行版(ASなかへち1B版)はさら(自然)災害/事故/事件を加えて19項目としました。以下のような質問項目です。
『自然災害((地しんや洪ずい)、大きな交通事故、ひどい事件や火事にあいましたか。またはそんな出来事にあった人を見たことがありますか。TVや写真などをみることは はいりません。』

 児童期逆境体験ACEは子ども時代の体験に限定していますが、身近な家庭だけでなく、なかへち美術館3 地域社会、世界で起こるさまざまな暴力、紛争、葛藤などの出来事の経験が、姿と強さを変えてわれわれに体と心に作用し続けていると言われています。範囲や対象を拡張し、実践使用に向けて試行と修正を繰り返します。

さて。
写真は本文とは全く無関係です。以前にもご紹介した(田辺市立美術館分館)熊野古道なかへち美術館http://www.city.tanabe.lg.jp/nakahechibijutsukan/です。田辺インターを降りて、美しい緑の稜線の下をくねくねと曲がる熊野街道(311号線)を走り、中辺路の近露交差点を左折すると、美術館がパッと目に飛び込んできます。大きすぎず小さすぎず、周囲の風景に溶け込みながらも凜として自己主張のある美術館です。その高さが秀逸です。
  建築家妹島和世と西沢立衛の建築ユニット?SANAAによるもので、企画展示もさることながら、美術館も、または美術館こそ鑑賞の対象です。                (ホンダタカシ)

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2017/09/01 10:41 | 未分類trackback(0)  | top

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