トラウマ・インフオームド・ケアの第一歩は「安全の確保」

「 トラウマ・インフオームド・ケア Trauma Informed Care」とは、トラウマに関する詳しい情報にもとづいた支援/ケアです。ここでよく引用する米国の機関、SAMHASの冊子のなかにトラウマ・インフオームド・ケアを実施する際の課題がまとめられています。
信号機
 最初に取り上げされているのは「安全の確保」です。トラウマ・インフオームド・ケアにおいて最初に取り組むべき、最大のものが安全です。逆境や被害体験を受けた人は日常的な感覚が安心感、安全感を欠いたものになっている可能性が高いからです。その人の意志とは無関係に浮かぶ嫌な記憶や悪夢、他人とのつながりが薄れるような感じ、自分の感情をうまく制御できない、などいつも追い立てられて危険が迫ってくるような感覚をもっているかもしれません。たとえば、休暇や転勤などでいつもの支援スタッフが休んだり交代したりしただけでも、本人の安全感を損ねるおそれがあると冊子では指摘されています。
 
 SAMHSAの冊子にはその対策として、現実感を取り戻し確認する方法(グラウンデイング・テクニック や面接の終了時に必ずその後何をするかプログラムを聞く)や面接やワークの開始と終了時に決まり切った動作を行うなどがあげられています。

 環境面への配慮も重要です。大きな音な声、匂い、不用意な身体接触などは避けねばなりません。例えば、穏やかで抑えたトーンで話す人には同じように静かに話します。

 トラウマ・インフォームド・ケアにおける安全への取組みは、支援者側に求められることです。ここでいう支援者は、福祉サービスや医療サービスを提供する者/事業者はいうに及ばず、家族や地域社会も含まれます。支援する側が、トラウマ・インフオームド・ケアでいう「安全の確保」を知らなかったり、関心がなかったりすると、良かれと思った支援が逆効果をもたらす危険が常にあります。

 受容的な態度は支援者の基本的な態ラーメン店度とされていますが、もし受容的な態度で接近してきた加害者による被害体験のある人は、ひょっとしたら安全への脅威を感じて警戒度を高めるかもしれません。支援者は絶えず「安全の確保」を意識して支援活動すべきである。
 安全が保てない場合、逆境や被害体験を受けた人に引き起こされるのは再トラウマ化です。その影響がさらに重篤になるおそれがあります。

 「安全の確保」は入場ゲイトであって、ゴールでもあります。絶えず課題になるとSAMHSAの冊子は教えます。

SAMHSA (2014) Trauma-Informed Care in Behavioral Health Services TIP 57.  U.S. DEPARTMENT OF HEALTH AND HUMAN SERVICES  p.7 <Retrieved from  http: //store.samhsa.gov/product/TIP-57-Trauma-Informed-Care-in-Behavioral-Health-Services/SMA14-4816.>            (ホンダタカシ)  
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2018/01/05 09:43 | 未分類trackback(0)  | top

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