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加害者家族支援

  阿部恭子(編著)「性犯罪加害者家族のケアと人権ー尊厳の回復と個人の幸福を目指してー」(現代人文社)です。家族の誰かが性犯罪を起こした時、その家族に対してどのような支援が必要かを論じたおそらく国内初の本です。
 本書にその現状が示されています。例えば、2009年から2016年での間に性犯罪加害者家族からNPO法人World Open Heartに寄せられた全相談352件うち、最も多いのは「被害者対応について」300件でした。加害者家族は転居を求められ、その相談が多いとしています。被害者の心理的、社会的、身体的な苦しみなど強いネガティブな結果や影響を考えれば理解できることですが、同じ地域で生活していて欲しくないとの気持ちかもしれません。
 家族が性加害を起こしたという事実に、驚き当惑し羞恥を感じ打ちのめされて加害者家族は心理的な負担を持ったまま転居を考えます。それまでの家族のあり方が加害を後押ししたと非難されたり、事件後の更生に力をかすべきだと迫られることがあるかもしれません。そのうえ、転居は経済的負担だけでなく、家族の誰かの転職や転校を伴うことがあります。
 被害者支援が仕組みを整えながら少しずつ進んでいます。加害者に対しても罰を与えるだけでなく、心理的な支援が行なわれるようになりました。被害者家族への支援が欠かせないように、加害者家族にもなんらかの支援が必要なのかもしれません。もうすこし考えます。     (ホンダタカシ)
阿部本
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2018/03/02 17:54 | 未分類trackback(0)  | top

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