学園祭は飛行機だ

 
<やってきました! 年に一度の学園祭盛り上がりまっせ! 小さな大学の手づくりな学園祭、アットホームな雰囲気に是非お越しください。吉本お笑いライブ・・・ 美味しい出店・・・ 野外ステージ・・・学生のまち・京都を全国へ発信する大きな規模を誇る京都学生祭典『京都そでふれ!』の演舞・・・みんなに音楽が届くようにと、「あなたのためのウタ」を歌う『ENICO』のスペシャルライブ・・・その他もりだくさん。>

 種智院大学の学園祭が15日(日)、好天気でしたが、風が強く少し寒かったなかで行われました。学園祭はどの大学もそうですが、先生がまったくかかわらず学生たちの実行委員会が主体的に行っています。企画、準備から当日の運営まで、学生たちの実行委員会が半年かけて自分たちだけで内容、その方法を考えます。先生に「こうしろ、ああしろ」と言われるわけでもなければ、「教科書」があるわけでもありません。講義が終わってから三々五々集まり、学生たちが自分たちで何をするか、どうするかをえんえんと議論して進めてきたものです。途中でめげそうになったり、仲間割れしそうになりながらやってきたのです。ご近所の方や保護者の方など多くの方々ににご来場いただき、実行委員たちは感謝するとともに、やっと終わったと一息ついていることだと思います。

(学園祭の開会にあたり「京炎 そでふれ」の演舞)
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 学園祭の実行委員会と言えば、富山市在住の7年前の卒業生が先日、奥さんといっしょに研究室に来てくれました。彼は在学中、普通「学祭実行委員長」は1年で交代するのが普通なのですが、2年続けて務めたつわものです。3年前の結婚式以来の再会です。奥さんの友達の結婚式が京都であり、昼ごはんも食べず帰りまでのほんの少しの時間の合間をぬって立ち寄ってくれました。2人が到着したのはちょうど午後の講義の10分前でした。話をする時間がないのもあって、急きょ講義に入ってもらって15分程度、最近の暮らしぶりやどんな仕事をしているかについて学生たちの前で話をしてもらいました。奥さんも教室に入ってもらいました。
 
 彼は、富山市内にある先進的な実践で全国的に名を馳せる「この指とまれ」というデイサービスセンター(富山方式と呼ばれている支援の方法)で働いています。そこには赤ちゃん、障害者から高齢者まで、地域のいろんな人が通ってきています。赤ちゃんのオムツを替えることもあれば、知的障害者の見守りもするし、高齢者の食事介助も送迎車の運転もします。今何が必要とされているか、誰に何をしなければならないかはそのつど自分で判断して行っています。日課というものがなく、その日、その時、気づいたこと、必要なことをすべて他のスタッフとともに考えて支援を行っています。拘束時間も長くしんどいがやりがいがあると話してくれました。
 
 大学では先生の話を聴き、教科書で学ぶことが多く、学生はそういうことにひっぱられて行動していることが多いものです。自分の頭で考え行動している学生はそんなに多くはいません。それは、自力では飛べないのでひっぱってもらってしか飛べない「グライダー」のようなものです。しかし、学園祭の実行委員たちはそのような「グライダー」ではなく、自力で飛ぶことができる飛行機であるということができるでしょう。彼の富山での仕事もそうです。
 学園祭の実行委員長を2年続けた彼は、現在も自力で飛んでいます。 

「グライダー」の話は、『思考の整理学』外山滋比古(ちくま文庫)に所収。

(明石隆行)
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2009/11/16 07:00 | 未分類comment(0)trackback(0)  | top

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