南都二六会・仏教セミナー

 奈良市近辺にある寺院・僧侶有志による研修と懇親の集まりとして南都二六会(にろくかい)という会があります。毎月26日に会合を開くことから二六会と命名され、今年で創立されて約30周年を迎えます。私もここ10数年この会に所属させてもらっています。

 近年では平城遷都1300年のマスコット・キャラクターせんとくんに対抗して(実際は決して対抗したわけではないのだけれど・・・)、な~むくんという独自のキャラを提示したことが、新聞・テレビなどのマスコミで大きく取り上げられて、一躍有名になった(?)会であります。
奈良の3キャラ(なーむくん・せんとくん・まんとくん)

 【奈良の3キャラ 右から、なーむくん、せんとくん、まんとくん】

 二六会では、毎年秋に一般市民に向けての「いのちのおしえ」仏教セミナーを開催しているのですが、本年度のセミナーも先週の13日の金曜日の午後に、猿沢池南畔にある奈良市の会館「ならまちセンター」を会場として、約300人の聴衆を集めて開催されました。
仏教セミナーちらし【当日のちらし】

 今年度は、著名な宗教学者の山折哲雄先生を講師に招いて、「日本人の死生観~これからをより良く生きるために~」と銘打って講演をしていただきました。

 山折先生は近時、『日本人と「死の準備」―これからをより良く生きるために―』(角川ssc新書076、2009年7月)という著書を上梓されており、今年映画「おくりびと」が話題にもなり、看取りや葬送、ターミナルケアなどを普段の研修テーマの一つとしている当会としても、山折先生に表題のような講演を依頼した次第です。
山折先生著書 【山折先生の近著】

 私は金曜日の午後は本学で2コマの講義をもっているのですが、当日の仏教福祉学研究B(ターミナルケアなどが講義テーマ)の講義は、このセミナーへの参加を振りかえ課外授業として数名の学生さんにも参加してもらいました。

 当日の山折先生の講演は多岐にわたる内容でしたが、特に印象深かった点は、日本人は古くから和歌(うた)を詠ずる中に自らの死生観を表現し、死に対する覚悟や癒しや作法を成り立たせてきたという点です。・・・私も全く同感です。
山折先生講演
             【講演の様子】

 講演後、山折先生、司会の十輪院住職・橋本純信師と、会員の中から山の寺念仏寺住職・三宅敬誠師、神宮寺住職・大角智照師、それと私の3人がパネラーになって、ミニ・シンポジウム&質疑応答をしたのですが、その際にも、ターミナルケアの場において和歌とはいわずとも日本人が培ってきた“うた”の精神を共有することによって、共生・共死のケアを構築することができれば、というようなことをお話しさせていただきました。
パネルデイスカッション

   【パネル・デイスカッションの様子】
 (※私のお隣の三宅敬誠師は、大阪市大で岡村重夫先生の薫陶を受けられた社会福祉の研究者でもあり、『近代的社会福祉と宗教』』(東方出版、1994年12月)、『宗教と社会福祉の思想』(東方出版、1999年10月)』、『寺院の社会福祉―家族を守る仏教』(東方出版、2005年10月)などの著作があります。)

当日、ご来聴の皆さまにどれだけご理解いただけたかわかりませんが、私自身にとってはとても有意義な講演&デイスカッションでありました。

         合掌(^∧^)
佐伯 俊源 

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2009/11/19 13:21 | 未分類comment(0)trackback(0)  | top

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